FC2ブログ

よろづ図書倉庫『向日葵』

スポンサー広告


スポンサーサイト


上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。



*Edit TB(-) | CO(-) 

短編小説


【ポケモンプラチナ】トレーナーと地下通路








「クーラウドさん、クラウドさん♪
あなたの持ってる家具を恵んでは下さりませんか……っ」


「……」


「無視すな!!」



クラウドに怒鳴りつけるあさぴん。クラウドは気にもせず黙々と化石を掘っている。



「あのさー、なかなかタマが育たないんだよー! それにおじさんの場所もあまり覚えてないしー!」


「興味ないね」


「っかー!! 貴様、相手するのも疲れるわっ!」


「あさぴん、何やってるのー?」



あさぴんに駆け寄るのは、美夏。
薄暗い地下通路の中で、蜂蜜色の髪がよく目立つ。
クラウドも金髪といえば金髪だが、ほとんどぼうしに隠れている。



「化石掘り。手伝ってるの」


「何もやってないじゃないか」


「クラウドは黙れ」


「そうなの? ……あ、そうだ。さっき、星のかけらを掘り出したんだ」


「え!! 星のかけらって、超高額で買い取られるあれ!?
ついでにタタラんとこ持ってくとかけらと交換してくれるの!!」



美夏に駆け寄り、星のかけらを見せてもらうあさぴん。
赤い、小さな星の形をした石。光を受けてきらきらと輝いている。



「売価5000円……w」


「すごい記憶力ね……もしかしてまた金欠?」


「うん。今所持金が30万くらいで……」


「十分あるじゃないか」



横からぼそり、とクラウドがつぶやく。
あさぴんはそれをにらみつけた。



「10万なんてね、ゲームコーナー行ってればすぐなくなるもんなのよ!!」


「ゲームコーナーでお金をなくすならゲームコーナーに行かなければいーじゃない」


「うわぁいやなアントワネット節」


「それは無理だわてはアイクにめざパを覚えさせるんだぁぁぁあぁぁ」


「美夏、それ……俺にくれないか」



ぼそりとクラウドが言う。
さすがのあさぴんもクラウドにつかみかかる。



「テメェ……美夏ちゃんは俺の嫁だ!!」


「嫁何人いるんだお前」


「ていうか嫁になれる年齢じゃないよ、あたし」


「ねぇ美夏ちゃんー、それ俺に頂戴よぉぉぉ。ついでに美夏ちゃん嫁に来てえぇぇ



美夏にねだるあさぴん。
クラウドもじっと美夏を見つめている。ほしいのだろう。



「……じゃあ、こうする?」


「どうする?」


「私の秘密基地を見つけて、旗を自分の基地に持ち帰る! それができたほうに、この星のかけらをあげるわ!」


「「!!」」



あさぴんはきらきらと目を輝かせた。
クラウドも、化石掘りをやめて立ち上がった。



「よぉし、それならわての勝ちは確実ね! だってわて、美夏ちゃんの基地の場所し「あ、最近場所変えたよ」


「残念でした」



あさぴんはひざから崩れ落ちそうになる。
しかし、すぐに立ち直った。



「いいもん、私は勝つ、勝ってみせる! じっちゃんはいつもひとつ!」


「混ざってる混ざってる」


「じゃ、はじめるわよ。ポケモンの使用も可能よ。
よーい……スタート!」



美夏の声で、あさぴんとクラウドがかけていく。
あさぴんとクラウドは、それぞれ別々の方向に向かった。
美夏は、手を振って見送っていた。





「マルス、かもん!!」



モンスターボールを投げ、マルスを出すあさぴん。



『どうしたの、あさぴん? ……ここ、地下通路じゃない』


「えへへ、ちょっとお願いが……ワナがあるかを確認してくれない?」



もみ手しながらいうあさぴん。
マルスは、じっとあさぴんを見つめる。



『……それはつまりおt「スターロードだろ逝けよw」



にこにこにこにこ。
笑顔のにらみ合い。



『……わかったよ』


「おぉ、マルスいい奴!」



マルスが、先頭を歩いていく。そして立ち止まった。



「あ、何かあった?」


『……うん』



ぶぅんっ    ぐしゃっ!!     ふしゅうううううう



あさぴんを目の前の地面にたたきつけるマルス。
そのとたん、煙幕が吹き出た。



「……てめぇぇぇ」


『え、何?』



あさぴんは煙幕を振り払うと、マルスをにらみつける。
マルスはあくまで笑顔だ。



「わざとか! 貴様、わざとなのか! そこまで俺が気に入らないのか!!」


『そんなところだね』


「もういい、お前もどれ!」


『イヤでーす』


「きぃぃぃぃ!! いいよ勘で進むから!」



あさぴんがマルスの前に出て歩いていく。
ぶつぶつと、何かをつぶやきながら。



『どこに行くの?』


「美夏ちゃんの秘密基地を探す。でもって、旗を持ち帰る!」


『場所は?』


「さっき、前に基地があったところに行ってみた。けど、なかった」


『場所を変えたんだね。その、美夏が行きそうな場所の近くは?』


「ぬぅ……」



あさぴんは、その場に座り込んだ。
美夏がすきそうな場所の近く……それを、思い出せるだけ思い出す。



「ヨスガ……いや、ノモセか……ナギサシティもありえるな。候補が多すぎる……」


『あさぴんだったら、どこに作る?』


「目立ちそうで目立たない場所、親父のいるところ。美夏ちゃんって結構うちと同じような感じだからなぁ」


『じゃあ、そこを探せば?』


「そうだね……案外、わての基地の近くだったりして」


『いや、それはないでしょ』



笑いながら言うマルス。
あさぴんも笑いながら、自分の基地のほうに向かう。





「……やっぱし、頼るは野生の勘だよな」



クラウドの前を歩いていくのは、コリンクのユフィとキモリのルトだ。



『ここは私たちに任せなさい。いざとなったらルトをぶん投げればいいことだし


『……ひどいな』


「本当だ……けど、さっさと美夏の秘密基地見つけてくれないか」



クラウドが2匹に言う。2匹はそれを聞くと駆けていった。
頼もしい限りである。


ユフィが、一度立ち止まる。そしていきなりルトをつかむと、床にたたきつけた。花弁が舞い上がる。
ワナがあったようだ。



「ほんと、頼もしいな」


『こっちはぜんぜんよくないが……助けろ』



ルトの言葉を聞き、花びらをはらい除けるクラウド。
ユフィはその横で、きょろきょろと周りを見渡している。



『このあたり、すごくワナが多い。さっきまでとは大違いだから、きっとこの近くに美夏の基地があるはず』


「本当か? じゃあ、どこに……あ」



クラウドが、穴を見つける。
しかし、穴は二つあった。



「……どっち?」


『わからない』


『オレもだ。適当に入ってみたらどうだ? クラウドは勘いいし』


「いや、それほどよくないけど……まぁ、やってみる価値はあるか」



クラウドは、右の穴に入ってみた。
家具はほとんどない、質素な部屋。



「……ユーレカ<われ発見せり>……?」


『そのようだ』


『旗、取りに行きましょう!』



クラウドたちが旗に駆けていく。
しかし、駆けている途中でクラウドは不思議に思った。



旗の色。


青……ノーマルフラッグ。たしか美夏はもっと旗を集めていた……
(というか、盗られた……)



と、そのときだった。
クラウドの足元から、大量の泡が吹き出した。



「!!」


『なにこの泡!! こんなの、スパークで……!』


『それじゃクラウドもしびれるだろ!!』



あまりの泡の多さに、外からクラウドの姿が見えない。
中からも、周りの様子を把握できなかった。
クラウドはぶんぶんと腕を振り回すが、泡は止まらない。



「────クラウドさんは何をやってるのかなっ!?」



あさぴんの声が洞窟に響いた。


そして、一気に泡が割れる。クラウドの目の前には、マルス。



「……?」


「大丈夫か、クラウド?」


「あさぴん、助けたの? ……俺を」


「いや、助けたと見せかけてコテンパンにして追い出そうかと思ってました」



笑顔でいうあさぴん。後ろでマルスは(最低だ……)と内心思っていた。
その心の声があさぴんの他のメンバーが聞いていたらマルスになんと言っていただろうか。



「ここはわての基地やよ。冒頭に言っただろ、家具を恵んでくれって」


「……あぁ、道理で家具が少ないはずだ」



パソコンの周りに、人形が数個。
基地には、それだけしかなかったのだ。



「けど、お前のポケモンの声がしなきゃお前、ずっと泡地獄だったぞ? 助けただけ感謝しやがれ!」


『え、じゃあ私たちお手柄!?』


『あさぴんの言い方はどうかと思うけどね』


「にゃっはっはー♪」



ふんぞり返りながらいうあさぴん。
クラウドはそれに見向きもせず基地を去ろうとする。



「あ、おいクラウドー?」


「おかげでここがあさぴんの基地だってわかった。じゃあとなりか、美夏の基地は」


「きいておくが、クラウドは美夏ちゃんの基地に入ったことはある?」


「……無い」



クラウドが呟く。
あさぴんはそれを聴いて、にやりと笑みを浮かべた。



「彼女の基地はすごいぞ、罠がいっぱいだ」


「……怖いな」


「さらに迷路だ」


「……」


「さぁ、俺は先に旗をゲットする。お前の基地は遠い。勝ちは俺のものだ」



にやり、と微笑んでいうあさぴん。そして基地を出て行った。
クラウドも、ついていく。


出たところで、あさぴんが崩れ落ちていた。



「……?」


「……orz」


『な、何があったのよ?』


『……その、美夏が出て行ったみたいで、基地が隠れちゃったんだ』



秘密基地の持ち主が地下通路から去ると、秘密基地は隠れてしまう。
二人はもちろんわかっていたが、まさか美夏が地下通路から出るとは思わなかった。



「わて……美夏ちゃんに遊ばれたのかなぁ」


「いや、俺も餌食だから……」


『美夏って、結構あくどいね』


『まるでユフィだ』


『何ですってルトー?』





その後。



「あ、美夏ちゃん。前の星のかけらはどうし……」


「売っちゃった☆」


「ひどっ」


「あれは二人を仲良くさせようと思ってやったの、どうだった?」


「よくないよぉぉぉぉ!!」


『美夏、ショウタ(←美夏のライバル)以外にも腹黒いんだな』(コウ)


『え、そうなのー?』(ユフィ)


『いやユフィやマルスもそうと……ハッ!?』(ルト)


『ルト、メタルクローしていい?』(マルス)








あとがき


美夏ちゃんの一人勝ち。
クラウドは英語版ポケモンのキャラなので台詞を英語にしようかとも思いましたが、すっぱりとやめました。
美夏ちゃんは捨てに15は旗を集めております。一方、あさぴんは片手で数えられます。
星のかけら、ゲットしたらすぐにバッグにIN!です。ハートのうろこもIN!
ユフィは実際あそこまで腹黒くないはず、です……。


*Edit TB(0) | CO(0)

~ Comment ~

管理者のみ表示。 | 非公開コメント投稿可能です。
 ◆Home  ◆Novel List  ◆All  ◆通常ブログ画面  ▲PageTop 
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。