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よろづ図書倉庫『向日葵』

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長編BASARA小説  女子高生は武将がお好き


【BASARA短編】政宗、Happy birthday


ぺらぺらと、ノートをめくる。


この時代の武将たちのことが書かれたページ。
書かれているのは史実の彼らと、あたしの感想。
史実については、わかることをほぼすべて書いている。


伊達政宗のことを書いたページを開く。
政宗は誕生日がわかる数少ない武将なので、生没年の横には誕生日も書いてある。


伊達政宗───8月3日生まれ。


ん?


そういえば、今日って確か……








  戦国BASARA 女子高生は武将がお好き  ☆短編☆
      政宗、Happy birthday








「や、政宗」




思い立ったが吉日。あたしはすぐに上田城を発ち奥州にいた。
手にはあるものを持っている。それを体の後ろに隠してできるだけ見られないようにしている。


で、やっと見つけた政宗はちょうど剣の素振り中。しかしあたしを見ると剣をおろしこちらに来た。




「麻美じゃねえか! 久しぶりだな」


「うん久しぶり。元気そうで何より」




そして、相変わらずのハイテンション。
いやハイテンションこその奥州筆頭なワケですが(意味不明)




「にしても、いきなり何のようなんだ? 麻美から俺のところに来るとは珍しいな」


「ん、ちょっとね……政宗、今日は何の日だっ!!




あたしはずびしっ、と人差し指を立てて声を張り上げていう。


間。


沈黙。


静寂。




「……しらねぇ」


「あ、あたしちょっとこじゅさん所行ってくるねッじゃ!!」




政宗に一度チョップをかまして(難なくヒット!)からあたしはそこを立ち去った。


ふ、つくづく自身のことには鈍い男よ……
やっぱりアホの子。


にしてもこれはどうすべきか。アイツ自分の誕生日忘れたんじゃないの?
このオタクなあたしでさえ、自分や家族や友達の誕生日・キャラの誕生日にくわえてアトムの日ブログの日新撰組の日その他もろもろあとゲームの発売日まで覚えてるのよ?
……この秀才の頭の無駄使いかもしれない。


せっかくプレゼント持ってきてやったのに!
わかってないんじゃあげても意味がない、帰っちゃおうかなそして幸村にあげちゃおうかな。
うんもうあげてもいいよね、帰ろ……あ、いややっぱ小十郎に挨拶してこよう。




「麻美、なにをしているんだ」

「はぅあっ、こじゅ」




後ろを振り向くとそこには小十郎。
小十郎の視線は、あたしが背中に隠してる手に向いているようだ。




「……何か持ってるようだな、それはなんだ?」


「あぁ、これ? ……んーと、さ」




あたしは持っていた包みを小十郎に見せる。
ラッキ、これをきっかけにあの話を出してみよう。




「ねえ小十郎。今日って、政宗の誕生日だったよね?」


「ん? ……あぁ、そういえばそうだな。
にしても、何でそんなことを知ってるんだ……お前は」


「風の噂☆」




ブイサインを小十郎に向けて言う。
旅人名乗ってたんだもん、いざとなったらこれが理由。かっこいいし。




「ま、そういうわけで一度世話になったし誕生日記念の贈り物持ってきてやったんだけど……
自分の誕生日忘れてんのよあいつ。まずあたしのいた世界じゃありえないから!」


「……お前のいた世界っていうのはずいぶんと平和だったんだろう?」


「ん」




念のため言っておくと、伊達軍と武田軍の一部の方々にはあたしが未来から来たって事カミングアウト済みよ。
たまに自分でもこのこと忘れちゃうけど。(さっきの発言も、よく考えたら必要なかった)




「……まぁ、戦乱の世だから自分のこと気にしてる暇なんてないっていうのはわかる。
あ、けどもしかして昔両親に嫌われてたっていうのもある?」


「それに、俺たちもそのようなことを祝ったことはないしな……」




小十郎がいう。
誕生日って、あたしらほど重要視しないんだね。
まぁ戦続きであわただしいし、政宗もとりあえず城主だし。




「そんなんじゃ誕生日も忘れるか……仕方ないわね」


「とはいえ、政宗様も麻美の誕生日を知ったら必ず祝うだろうけどな」


「あー、うん、それは微妙かも……
っていうか、今問題にしてるのは政宗の誕生日よ!」


「そうだったな。普通に渡すだけじゃ駄目なのか?」


「誕生日って理解したうえでもらってくれないと困る! 変に誤解されるの嫌だし」




でもってうるさくなるのも困るし。




「……そうじゃなくても、何かもらうというだけで政宗様は喜ばれると思うが」(ぼそり)


「なんかいった、小十郎?」


「……いや。麻美、いっそのこと渡してみたらどうなんだ?」


「いや、あのハイテンション筆頭にストレートに渡して喜んで暴れられたら困る」


「お前は政宗様のことをどう見ているんだ……っ;」




ため息をつきながら小十郎がいう。
だから、ハイテンション筆頭だって。


まぁ、わかってないんなら仕方ないのかな……
そりゃ、あいつは親に殺されかけたりと愛されてはいなかった。
けど、だからこそ誕生日祝ってあげるべきなんじゃないかなぁ……?




「まぁ、とりあえず渡してみよう」


「あぁ、いってみればいいんじゃないか」


「小十郎も来て! 家臣なんだから祝ってやんなさい」


「……」




あたしは小十郎の腕を引っぱって政宗のいたところに行ってみる。


政宗はもう稽古を終えたらしく、遠くを見ている。なにか考えているようだ。




「政宗ーっ」


「Hah? 小十郎とのtalkは終わったのか?」


「政宗様、麻美は政宗様に渡すものがあるようです」


「うわ、小十郎言わないでよ」




あたしは小十郎に突っ込みを入れる。
それいってどうすんの!




「なんだ、俺にpresentか?」


「顔が大変なことになってるわよ政宗……ときめき状態というかヘブン状態というか変態というか……
もう一度聞くけど、今日は何の日!?




あたしはずびし、と人差し指を立てていう。
政宗は考え込むが、しばらくして首を横に振る。




「give upだ、わかんねえ。というか何度その質問をしてくるつもりだ」


「はぁー……そりゃ大事な日だからに決まってるでしょ」


「お忘れかもしれませぬが、今日は政宗様の誕生日でございます」




だーかーら、先に言うな小十郎!


政宗はそれを聞いて驚いた表情を見せる。




「……誕生日?」


「うーあー……うん、今日は政宗の誕生日! 政宗が生まれた、大切な日よ。
ハッピーバースデー、政宗。これはプレゼントだよ」




あたしは政宗にさっきから隠していた包みを渡す。
政宗はきょとんとしながら「中身を見ていいか」とたずねてきた。あたしはそれにうなずく。
政宗が包みを開ける。出てきたのはあたしお手製のずんだもち。




「これ……俺にか?」


「さっきからそういってるでしょ!! あたしがわざわざ作ってやったんだから。
もう少しで幸村に食べられそうになったし佐助には怪しまれたしっ」


「あぁ、確かにそれは大変だったろうな。けどなんでそこまでして……」


「だから、大切な日だからよ。政宗が数年前の今日……8月3日に生まれた。
だから政宗はここにいるし、最大のライバルの幸村にも会えたんじゃないの?」


「麻美……」




政宗は少し微笑んで、あたしの手をとってくる。




「Thank you,麻美。俺、こうやって誕生日を祝ってもらったのははじめてかも知れねぇ。
こうやって麻美に祝ってもらえるんだったら、誕生日も悪くないな。生まれてきたからこうやって麻美にも会えたわけだし」


「あ、そっ、そうね……」




まぁ、あたしも政宗がいるから蒼紅妄想してるわけですけど!(腐女子的な意味で!)
……ていうか手離してほしい。強く握りすぎじゃありません?


ふと後ろを見ると、小十郎がいなくなっていた。
やっべぇ、あいつ逃げやがった!?
(もしや政宗とあたしのラブラブを邪魔しないための心遣い!? 要らんわ、あたしには!!)




「これからもよろしくな、麻美。今度お前の誕生日も祝わせてくれよ」


「う、う~……とりあえず手ぇ離せーーっ!!




あたしは思い切り手を振り払った。




「あはは、悪い悪い。とりあえずこれ一緒に食おうぜ」


「はいはい」






Happy birthday,政宗。










あとがき


政宗の誕生日は8月3日。PS2版ときメモGS2発売日です((
小十郎のしゃべり方がよくわかりません……しゃべり方がころころ変わるキャラは苦手orz
政宗は親の愛をほとんど受けなかったため、誕生日とかも祝ってもらえなかった子だと思うんです。ただのあさぴんの妄想だけどさ。((
この話は今後更新する予定の奥州編のあとの話です。なので冒頭で『久しぶり』などという会話をしてるわけで。
ちなみに麻美ちゃん、ずんだもちを隠れて作ることは出来なかったらしいです。と、いうわけであの二人は……




「佐助っ、麻美が何か作ってるぞー!!」


「うん、知ってる……そういえば、前誕生日がどうのこうのっていってたっけな……
誕生日……はっ、そういえば竜の旦那の誕生日が近い!?」




この場合危険なのは政宗です。


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