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よろづ図書倉庫『向日葵』

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MIX-DQ9


【MIX-DQ9】もう一人の天使






「セントシュタイン、到着だよ」




仲間の一人が、いつもどおりの笑顔で言う。




「ここは人が多いからなー。お前の探してるってやつも見つかるんじゃないか?」


「それじゃあ、ここで一時解散か?」


「あ、うん……ありがとう、ここまできてくれて」




僕は仲間たちに言う。
仲間たちは別にいいって、と笑いながら言っていた。


ここに、きっとあの人が……






セントシュタイン、ルイーダの酒場。
あたしたちは今日も装備の整理。




「本日の女性陣は夏の納涼セールっ!!
危ない水着で色気は5倍ダメージ2倍!!」




ドン、とあたしとティナはピンク色の水着を装備。
防御力は1!




「いや、色気5倍にもならないから……」


「は、破廉恥でござるよ麻美ぃぃぃぃ!!」


「麻美……これ、恥ずかしいよ……」


「あ、そう? ……じゃあ、やっぱもとの装備に戻そうか」




あたし達は仕方なく、いつもの装備に戻す。
あたしはバニースーツにジーンズ、ティナは若草のドレスだ。




「あんなかっこしてたら男たちの目に付くだろ? 麻美、お前は俺の「あたし政宗の所有物じゃないもん」




げしっ、と政宗にチョップしながらあたしは政宗に突っ込む。
アタックも程々にしろ、とジタンも政宗をからかう。


いつものメンバー、いつもの日常。
そう、いつもの……




「麻美、いた!」




酒場に響く、幼い少年の声。
扉のところには、茶髪の少年がたっていた。




「……麻美ちゃん、知り合い?」


「う、ううん、わからない」


「麻美っ……よかった、こんなところにいたんだ」




少年が、こちらに駆け寄ってくる。幸村や政宗を押しのけて。




「あの、どちら様……」


「あ、あれ? わからない? 僕、ピットだよ!
麻美でしょ? ウォルロ村s「ストップ!」




あたしはさっき政宗にやったのと同じように少年にチョップをかます。
そしてその少年の腕をつかみ酒場の外に出た。そしてそのまま、酒場の裏に少年を連れ込む。


こいつ……思い出した。
あたしと同じ天使の、ピット。




「麻美……思い出してくれた?」


「お、思い出したわよ……けど、何個か質問があるわ!
ピット、なんでここにいるの? 『あの時』に堕ちたの? なんで、天使の姿をしてないの!?」


「う、うわ、一気に聞いてこないで!」




ピットがぶんぶんと腕を振る。


目の前にいるピットは、天使だったのにあたしと同じく人間の姿をしていた。
変わってないのはパーマがかった茶髪に、アクアマリンのような瞳。
服も天使の服ではなく、レンジャーの服装。背中には弓を背負っている。




「えっと……僕ね、麻美を探しに来たの! 女神の果実がなったとき、堕ちたって聞いたから……」


「んなっ、そのぐらいのことで!?
それにあんたは下級も下級の天使じゃない。よくオムイ様が許してくれたわね……そこまでのことかしら」




基本、下級天使は地上に降りることを許されていない。
まぁあたしも下級っちゃ下級なのだがイザヤールさんから守護天使の座を受け継いだのだ。
そういうわけであたしのランクは……中の下ってところ?


まぁ女神の果実が落ちたっていうのはかなりの緊急事態だ。
下級天使を引っ張り出すってのも想定内かな……




「ううん、僕は自分から堕ちた」


「あ、それで……ってちょっと待てこらっ!! どーゆー意味ですかーそれ!?」


「うわっ、髪ぐしゃぐしゃしないでー!!
あ、麻美……麻美は、サマエルって知ってるよね?」




サマエル? 知ってるも何も、影の有名人だ。


───サマエルは天使には間違いないのだが、聖なる存在である天使にしては異端な闇の力を扱う天使なのだ。
しかも狂気の固まりみたいなもん。怒りとかそういう感情を糧にしてるらしい。
そんな危険な存在であるが故、オムイ様の命令でピットに見張られていた。
けど、そいつは今のこととどういう関係が……




「僕ね、サマエルに協力してもらって……麻美を探しやすいように、こうやって堕ちた」


「は……はぁ!? なにそれ、サマエルの闇の力を取り込んだとかそういうこと!?」


「ん、んー……そんな感じ」


「嘘、ありえない……なんか変な交渉してないわよね?」


「してないよっ。けど、僕の中にサマエルの意識がある」


「あー、意識ね……って半分体のっとられてんのかーーー!?




あたしはピットの肩をつかみ、がくがくと揺らす。
あんなヤツに体のっとられてるなんて……あ、けどピットの意識がしっかりしてるから大丈夫かしら。




「だっ、大丈夫だよ。僕の中でサマエルの意識は眠ってるから。
麻美……あの状況で堕ちたから、もしかしてと思ったんだ。やっぱり、人間になってたんだ」


「う、うん。……けどピット、アンタこれからどうするつもり」


「麻美っ、アタシにも説明しなさいよ」




いきなり目の前にサンディが出てくる。
……君のガングロメイク、見るたび驚くんですけど。(それも視界にどアップときたらね)




「あ、あー……えっと、サンディ。こいつも天使。あたしとはちょっと状況が違うけど、堕ちて人間の姿になったみたい」


「え、マジ!? 落ちた天使、麻美だけじゃなかったんだ。
ってことはこいつもあたしの姿が見えたりするの?」


「……? 麻美、もしかして幽霊とかと見えるの?」


「ピット……見えないの?」


「げ、麻美以上に天使の力ないんじゃないの、これ?」



この天使、完全に堕ちたわね……
しかしどうするか。天使の力をなくしたんだったら、「天使界に帰れ!」とも言えない。
そりゃサマエルの意識がピットから出れば天使に戻るんだろうけど……あいつ、気まぐれだからな。


……だったら。




「ピット」


「何?」


「あのさ、あたしたちと一緒に旅をする?」


「え!? ちょっと、麻美っ、何言ってんの!」


「言っとくけどサンディ、こいつホントに元天使。あたしの知り合いだもん。
人間が嘘をついてるとは思えない。天使の存在を信じる人すら少ないんだもん、この世界」


「うっ……確かにそうか」


「あ、でさピット。あたし、この世界で人間として、冒険者として旅してるんだ。
ピットもでしょ、冒険やってるの。その背負った弓、使い込んだのがわかる」


「あ……うん。レンジャーとして、旅してた」


「やっぱり。あたしたちのパーティ、レンジャーいないんだ。
新しい仲間として、一緒に旅しない?」


「あ……え、えっと」




ピットはおろおろとしている。
うん、相変わらず。




「いつかサマエルも出てくるでしょ。それまでの時間稼ぎってことで、どう?」


「……あ、麻美がそういうなら」


「じゃあ決まり!」




あたしはピットの手を握り、酒場に戻る。
そして幸村たちのところにピットを引っ張っていく。




「さぁ、新しい仲間を連れてきたわよ!!」













あとがき


ピット登場編。
私の中ではもう一人の天使という設定。アレですね、外の世界がどうのこうの的な感じで。
現在、ピットは戦士としてのLvとレンジャーとしてのLvを同時上げ中。短剣と弓使い目指してます。
ピットの仲間についても、いつか書ければいいと思ってます。
まぁわかる人にはどれが誰だかわかるんですけど(笑)


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