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よろづ図書倉庫『向日葵』

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MIX-DQ9


【DQ9-MIX】最後の戦いを前にして


「世界を救うために人間になったぁ!?」




俺は驚いて声を張り上げた。麻美ちゃんはそれを聞いてうなずく。




「もう最終決戦が近いわよ……ってわけで、最後の戦いに挑むパーティ考えるんで♪」




麻美ちゃんが笑顔で言う。
その言葉を聴いて立ち上がったのは政宗とピット。




「俺をlast battleに連れて行ってくれ麻美っ俺がお前を守るっ!!」


「僕を連れてってよっ全然バトルに連れて行ってもらえないし僕もエルギオス説得したい!」



「それはあたしが判断しますー黙って待っててネ☆」




麻美ちゃんはそういうといすに座ると、何かノートを開いて考え始めた。




「……最終決戦、でござるか」


「われらの最後の敵は堕天使……らしいな」


「あのときの大地震や、ガナン帝国の復活……それに麻美がこうやってここにいる、発端なんだよね」




話し合う俺たち。一部はまだ麻美ちゃんに交渉を続けている。


麻美ちゃんと俺たちの旅のすべての発端である、堕天使エルギオス。
けど、それを倒すために人間になるなんて……そのことで、失うものもあるはずなのにな。


失うものがあっても、世界を、大事なものを救う……か。
もし俺が麻美ちゃんの位置にいたら、そんな選択……できる、のか?


きっとずっとずっと悩んで、答えを出すまでに時間がかかるかもしれない。
けど、麻美ちゃんは、すぐに答えを出したんだろう。
……正義ぶってとか、そういうわけじゃなく。すぐに、答えを……決意を決めたんだろう。


……じゃあなんで今パーティ決めに悩んでんだ、とも思うが。




「まぁ元就さんは決定だよなー、唯一無二の回復役だし」


「麻美は賢者になるつもりなのだろう。だとしたら、唯一無二でもなくなる」


「けどLvも高いし……グランドネビュラも強いしね元就……きっと入るよ」


「じゃあ後は魔法攻撃役、ってことでティナじゃない?」


「魔法攻撃役なら、麻美自身もそうでござろう。政宗殿も当てはまる」


「もっとも、あの人はMP使いすぎだけどね」




麻美ちゃんとその他の人たちの言い合いを眺めながら話す俺たち。
政宗とピットが一方的に麻美ちゃんを説得しようとするが全く聞く耳を持たない麻美ちゃん。
……あくまで自分でメンバーを決めるつもりのようだ、麻美ちゃんは。




「あーさみー! 俺をパーティに入れてくれとー!!」


「ねぇ、麻美ー!!」


「それ以上言ったらギガブレイクでエルシオンまでぶっ飛ばしますよ☆」




めいっぱいの笑顔で言う麻美ちゃん……って、死にますからそれ。
その言葉を聞いた政宗とピットは石化。だれだって麻美ちゃん(魔法戦士)のギガブレイクは受けたくないよねぇ。
俺と真田のダンナで、二人を引きずって麻美ちゃんから離しておく。




「考え事してるときの麻美ちゃん無敵だからねー、ちょっかい出すのやめときお二人さん」


「なにやら得体の知れぬオーラを放っておるぞ、あやつは」


「麻美怖い……人間界来てから変わったなぁ……」


「え、元からあんなじゃなかったの?」




ティナがピットに尋ねる。ピットはこく、とうなずいた。




「麻美、天使界にいた頃も元気だったけど……今よりはもう少しおとなしかったかな。
けど、今の麻美も好きだよ。なんか吹っ切れてる、って言うのかな?」


「そうなのか? 俺はhigh tensionな麻美しかしらねぇからな……」


「もしかしたら、佐助や幸村……みんなに会ったことで、変わったのかもね。
それって、いい変化だと僕は思うよっ」


「そうなのか……?」




変化、か。俺は旅を続けて、何か変化があったかねぇ……。
いろいろと得るものがあったけど、自分の変化は……よく、わからない。




「ダンナー」


「どうした、佐助?」


「俺、旅して……変わったかな?」




俺はそう尋ねてみた。
真田のダンナとは結構昔から旅をしている。それに、俺自身よりも俺のことをわかってくれてる。




「んー……それは俺と佐助が出会ったころと比べて、か?」


「そう」


「佐助も、昔はだいぶ控えめ……というか、暗いやつだったな」


「……んな、普通はっきり言います?」


「しかし今は……変わったな。前よりも明るくなったというか。
この旅で、佐助は何か見出すものがあったのか?」


「……何を見出したんだろうね、俺様は」




もともと俺が生まれ育った町を離れたのは、真田のダンナが旅に出たいと言い出したから。
俺はそれに付き従い、旅を始めたのだ。
そしてその道中で、麻美ちゃんに出会った。そして麻美ちゃんについていって、旅を続けた。


その中で俺が見出したものは……?




がた、という音がした。
音を出したのはどうやら麻美ちゃんの座っていた椅子。麻美ちゃんがいきなり立ち上がったのだ。
連鎖的に政宗も麻美ちゃんのほうを向くが、麻美ちゃんは俺たちのほうには来なかった。
リッカたちが立つカウンターのほうに歩いていく麻美ちゃん。そしてリッカの前で立ち止まった。




「どうしたの麻美? 呼びかけ行ってくれるとか?」


「あ、それも今度行くけど……その、リッカ……ありがとう。いろいろ、世話焼かせてしまったし」




麻美ちゃんの言葉に呆然とする俺たちとリッカ。




「この小説に、NPCの存在があったのだな……」


「元就さん何言ってんの」



「や、ヤダなー! いきなり何言ってるの麻美っ。お世話になったのは、むしろこっちのほうだよ。
宿屋をこんなに大きくできたのも、麻美がお客さん呼び込んでくれたからでしょ?」


「けど、ウォルロ村に落ちたとき助けてくれたのはリッカだった。それに……他にもあたし、リッカに助けられたから」


「え? ……他に何かやったっけ、私? 従業員価格で宿に泊める、だったらしたけど」


「……とにかく、本当にありがとう。リッカがいるから、あたし戦える」




リッカはいまだに呆然としていた。
麻美ちゃんはリッカとの会話を眺めていたルイーダさんのほうを見る。




「ルイーダさんも、ありがとうございます。貴方のおかげで素晴らしい仲間に出会えましたから」


「あら、貴方の場合自分の魅力もあるんじゃないかしら? みんな自分から貴方を選んだようなものだもの」


「ロクサーヌさんも、レナさんも。本当に、あたし感謝してます。……あ、カマエルもね! それにラヴィも」




リッカだけでなく、ルイーダや錬金釜やなんもない方にまで話しかける麻美ちゃん。(俺たちに見えない誰かがいるのかな……)
そしてくるりとこちらのほうを向き直った。




「もちろんみんなにも言うわよ、ここまでついてきてくれてありがとうって。
……けどこれが大事な戦いって分かってるわよね。それでも、みんなは……?」


「当たり前だよ! ここで麻美を見捨てない」


「……ここまできたのだ、最後まで行ってやろう」


「そ、それでダンジョンにはどのメンバーで行くの、麻美?」


「全員で交代交代! 中ボスだって考えられるでしょ。けど、ラストボスを撃破するメンバーは……」




麻美ちゃんがこちらに歩いてきて、俺と真田のダンナの服をつかむ。そして元就さんにこちらに来るように言った。
でもって思い切り――――俺たちを抱き寄せた。




「最初っから付き合ってる、このメンバーで行くわ!」


「へ?」  「んなっ!?」  「は……?」




俺たちは思わず驚いた。たしかに俺たちは、麻美ちゃんが女神の果実を集めるその前から旅をしていたが……




「幸村の防御力と攻撃力、佐助の素早さ、元就の回復にあたしの魔法! これが揃えば、エルギオスだってフルボッコよ」


「あ、麻美、俺は!? 俺魔法も出来るし素早さ高いし魅力高いし」


「政宗はー、MP低いからダメ」


「はぅあっ!!」




あーあ、見事に傷ついちゃったよ竜のダンナ。
けど実際そうだよね、満遍なく能力ある分それぞれ低いんだよね旅芸人って。




「まぁ最初はこのメンバーの佐助をティナに変える。中ボス倒したら幸村をピットに変えて進むってことで」


「え、何で?」


「皆までいわないっ。とにかく、あたしは大事なものを失ってまで戦う道を選んだの。絶対に、エルギオスを倒すわよ」




麻美ちゃんはそう言って宿屋を出て行った。


……大事なものを失ってまで。それでも、麻美ちゃんはエルギオスを倒して、世界を救いたいのか……
世界を守る守護天使として、なのか。それとも、この世界に生きるものとしてか……


ホント、面白いよな……麻美ちゃんは。






「ホントは他の世界の人から聞いたんで、連戦になるって知ってたんでしょ?」




サンディが麻美の髪をいじくりながら話す。
麻美はあは、と笑みを浮かべる。




「まぁ、あいつも一筋縄でいかないと思うしね。……バルボロス見かけたら政宗連れてこよっかな」


「仲間に文句言っても頼りにするときはするよねー、麻美!」


「ったりまえ! あたしは一人じゃないし……
あと、サンディ。あたしが見えなくなっても、サンディはあたしのそばを離れないつもりでしょ」


「ん、まーね。話ができないのはさびしくなるけど、今止めても手遅れだし……麻美の選択だし」


「うん、これはあたしの選択。人間にならずに、エルギオスを止めずにいたら今度は世界が壊れちゃう。
そのとき失うものの方が多い。……そんなの、いやだから、せめてあがきにあがきまくって、あいつを倒す」




サンディはあきらめたようにため息をつく。
そして一瞬間を空けて、再び麻美に話しかける。




「エルキモすのやつは、人間を愛してたんだよね。だけど、ナザムの人に裏切られて、堕天使になったんだよね?」


「ん、そうだね」


「麻美も、仲間や人間のことが好きなんでしょ? ……あいつみたいに、なったりしない?」




サンディが心配そうな顔で麻美の顔を覗き込んだ。




「……あたしは人間を信じてる。そりゃ、人間に恨まれたこともあったよ。とくに天使界から堕ちてからは。
信じられてるかは気にしない。あたしが人間を信じたい、それだけ。
そりゃ、あのさわらみたいなことがあったら、あたしも傷つくけど……たとえ長い時間がかかっても、人間を信じたい。
それにあんなことする人間だらけじゃないでしょ、この世の中」


「そうなのかな? ……まっ、麻美が言うなら、そうかも」


「あたし、幸せだよ。天使の姿や力を失っても。あんな素敵な仲間に出会えたんだもん。
ちょっと初心だけど勇敢な幸村。クールで頼れる元就。おとなしい癒し系なティナ。
うざいくらいにぎやかな政宗。のんびりしたピット。それに……一番あたしのことを考えてるのは佐助、かな」


「あんたが好きなんじゃなくって?」


「やだな、あたしはみんな大好きだよ。ずっと一緒にいたい」




麻美は空を見上げる。そのはるかかなたには、天使界と神の国がある。




「……だから、あたしは戦うの。絶対に倒すよ、エルギオス……!!」






長き旅に終止符が打たれる。
そのとき自分たちは、笑顔でいれるのだろうか……?












あとがき


ラスト直前。ラストのメンバーはホントにあんな感じでいきたいな(願望)
幸村はホントに強いです。トロルキングの攻撃だってダメージ3ですむよ! 元就の回復と佐助の素早さでぱーへき(古)だよ!
うちの主人公はどんな状況でもよくエルギオスを「さわら」と呼びます……シリアスギャグ関係ねえぜ!(ある意味困る)
リッカちゃんにはホント色々世話になったわ……ありがとう従業員価格!






で、ホントに麻美たちはエルギオスを倒せるのかと言うのが一番問題だったりする。


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